まじかる☆がーるず ver1.01 ○はじめに  プリキュアみたいな、ニチアサにやっている魔法少女物っぽい世界観で、葛藤RPとかをしたい時用のシステムである。 ○世界観  舞台は現代日本。そして表社会には知られていない謎の存在、「マジカルガール」がいる。  マジカルガールの使命は、人々の負の感情によって生まれる「ネガティ」を討伐し、そしてネガティを束ね、人類に敵対する秘密結社「クライカンパニー」の野望を打ち砕くことだ。  そういった説明は全て、マジカルガールへネガティの場所を知らせるなどの伝達役を行う妖精「キボー」によって、事前に知らされている。また、魔法の使用は、公の場での使用は禁止されている。自分達がマジカルガールであることは、周囲の一般人には知られてはならない。 ☆マジカルガール  魔法少女という存在に強い憧れを持つ純粋な少女や、人のためなら無償で、どこまでも尽くすことのできる心優しい少女などが、キボーによって選定され、奇跡の力を持った存在。変身時は、オリンピック選手や軍人以上の身体能力を保有するようになる。ただし、精神状態や知能は変身前と変わらない。 ☆ネガティ  「人の負の感情」によって生まれた存在で、絶対的に、人間に害をなす化物。人語を話すことはほとんどの個体が不可能であり、衝動的に、感情由来の害意を周囲に振り撒く形で暴れる。また、ネガティへの攻撃は、魔法由来でないと無効化される。  そして、マジカルガールによって討伐されると白い光となって消える。その際、発生源となった人や動物は、それまで溜め込んでいた負の感情が消散し、晴れやかな気分となる。なお、ネガティ発現由来となった人物や動物は、ネガティの体内に取り込まれる。ネガティが討伐されることで、それらは解放される。  ネガティは、そのオリジンでもありアイデンティティでもある「負の感情」を失えば、消滅する。しかし、もしもこの感情に置き換わる何かがあれば、ネガティは他のネガティ、或いはキボーとして生存し続けることができるかもしれない。ただし、こういった事例は稀少。 ☆キボー  マジカルガール達が住む世界とは別の、「魔法の国」と呼ばれる世界の住民であり、妖精と称されることが多い。こちらの世界に実在する動物達を小さなマスコットのようにしたような見た目のものが多く、その性格もファンシーであり、純真無垢な傾向が高い。また、人の姿に変身することもできる。「人の正の感情」を糧としており、それ無くしては生きていけない。主に、マジカルガール達の支援を行なっている。一つの町に対し、数匹体制で管理を行なっている。  キボーはあくまでも管理職的なポジションにあたり、前衛職として活動するための魔力は持っていない。その理由は、未来の科学者達が、キボーの反逆を恐れ、必要最低限にまで抑えているからだ。  また、キボーもそのオリジンでもありアイデンティティでもある「正の感情」を失えば、消滅する。理屈はネガティと何ら変わらない。 ☆魔法の国  キボー達の住む世界であり、そして、PC達が住む世界の、"遠い未来の姿"でもある。魔法の国が生まれる前の世界では、第四次世界大戦が勃発し、人類滅亡のシナリオが始まった。  そして、そんな負の感情が蔓延した世界の中で、負の感情を生命体として抽出する技術が開発された。また、その生命体、およびネガティを破壊するための技術─────「魔法」も、生まれた。  やがて、選ばれしマジカルガール達の活躍によって、生まれたネガティ達は淘汰され、人類滅亡のシナリオは食い止められた。世界は、希望に満ち溢れた、「魔法の国」となった。 ☆クライカンパニー  人間によって勝手に生み出されたネガティは、自我を持たないのか?本当に、意思疎通不可能で、討伐しなければならない存在なのか?生まれたネガティの中にも、イレギュラーは存在する。人語を話すことができ、自意識を持ったネガティだ。  そういったたネガティ達は、自分達の権利主張のために集まり、一つの組織を形成した。それがクライカンパニーである。  ネガティ達は、自分達の置かれた状況を打開すべく、マジカルガールが生まれる前の世界に戻り、自分達が支配する世界を作り出すことにした。全ては、自分達の未来のために。  現代世界にいるクライカンパニーは、身を潜め活動を開始してから10年程の年数が経っている。今も世界が回っているのは、ひとえにマジカルガール達の活躍のおかげだろう。  また、現代で覚醒し、末端として活動を行なっているネガティ達は、自分達が「未来の人類に負けた末に、現代にやってきた組織」であることを知らされていない。その事実を知っているのは、未来から渡来してきた幹部ネガティや、一部優秀な現代出身のネガティだけである。末端にそういった事実が知らされていない理由としては、荒くれ者が集うクライカンパニーは面子を重視するため、「人類に負けた」という汚名は不必要だからだ。クライカンパニー上層部は、人類に対抗し得る、頼れる頭という仮面を被り続けている。 ☆キボーの使命  クライカンパニーの野望によって、平和で明るい未来が変わらないように、科学者達によって転送された人工生命体である。  キボー達は、「人の正の感情」によってのみしか自分達の生命維持ができないため、自分達が生きるためにも、クライカンパニーの目的を知ってなお、討伐しなければならないと考えている。 ☆リバースマジカルガール  クライカンパニーの理念に共感し、クライカンパニーの仲間になるマジカルガール達も存在してしまっている。心優しい故に、ネガティに共感してしまったという形が多いようだ。  そういったマジカルガール達は「リバースマジカルガール」と呼ばれ、「負の感情」を糧に生きるネガティによって生かされていくことになり、人類の敵となる。当然のことながら、キボー達からも敵視されることとなり、討伐対象に含まれる。 ☆マジカルガールの保有世界観知識  上記の真実を知っているかどうか?それは出会ったキボーやマジカルガール仲間、或いはクライカンパニーのネガティ達次第だろう。  ただ一つ言えることは、キボー達にとって、マジカルガールにクライカンパニーの理念など、真実を伝えることはリバースマジカルガールを生むデメリットこそあれど、メリットは低いと言えるだろう。 ☆マジカルガールの認知  一般人は、その存在を知る余地すらない。何故なら、ネガティなどによって引き起こされた事件は全て、キボー達によって、人々の記憶から消去され、破壊された建物なども全て、魔法によって修復されるからだ。  マジカルガール達は、自分達が背負う使命の重みを、家族や恋人、友人に打ち明けることは許されない。そういった悩みの発露と発散は、マジカルガール達内で完結しなければならない。  魔法とは、遠い未来に作られた科学技術であり、それを公の場で使い大衆の目に付かせることは、タイムパラドックスを引き起こす引き金となりかねないのだ。だからこそ、キボー達はその存在を秘匿し続けている。 ☆ネオネガティ  ネガティの中にも、変わり種が存在することがある。争いを好まず、己の生存のために、人間社会に溶け込もうと、人の姿となって暮らすネガティだ。そういった特殊なネガティは、一見理性や知性を持ち合わせた、人畜無害な存在に見えるかもしれない。  しかし、ネガティとは負の感情をオリジンとする存在である。よって、周囲に起こる、自身のオリジンとなる負の感情に親しい出来事が起こった場合、そのネガティにとっては他人事に感じられず、衝動的になってしまうだろう。そうなった場合、ネガティ反応を検知したマジカルガールによって、討伐される運命にある。  ネガティとは、絶対的に人間種と敵対する存在であり、分かり合えることは決してない。たとえ、優しそうに見えたとしても、いつかは人を傷つけるからだ。 ○能力  【元気】【マジカル】【知恵】【お喋り】の4つが存在する。  初期値は1であり、最大値は5である。この値は6面ダイスを振る個数となる。 【元気】:肉体的強度。そして困難に対し、どの程度の耐性を持っているかを示す。 【マジカル】:魔力的才能の高さ。マジカルガールとして最も必要な能力とされる。新人であれば低い傾向にある。 【知恵】:教養、思考能力の高さ。高いほど戦闘において、瞬時に状況を判断し、動くことができる。 【お喋り】:コミュニケーション能力。基本的に、この数値が高ければ高いほど、他人に対し、思い遣りを持つ。  以下、能力値のイメージである。 1:苦手 2:普通 3:平均以上 4:得意 5:天才 ○技能  どの能力に属するかを決める。その後、技能の名前やその効果を決める。これはPLが自由に考えてよい。  そして、技能にはLVが存在する。その値が判定における固定値となる。技能LVの最大値は10である。  また、技能はいくつ取得してもよい。  以下、技能例。 <陸上部所属>LV5 【元気】技能:走るのが得意であることを表す。 <火使い> LV3 【マジカル】技能:火の魔法行使能力に長けていることを表す。 <化学好き> LV4 【知恵】技能:化学知識が豊富であることを表す。 <保育士の夢> LV2 【お喋り】技能:保育士になるために努力していることを表す。子どもとの交渉時に有利となる。  以下、LVのイメージである。 1〜2:少し齧った程度、或いは勉強中。 3〜4:平均的なレベルで持ち合わせている。 5〜6:得意分野。 7〜8:上位レベル。専門的。 9〜10:天才的に扱うことができる。 ○ステータス  《体力》《魔力》《速さ》《穢れ》《繋がり》の4つが存在する。  《体力》 = 20 + (5 × 【元気】) + 【マジカル】 →HPに該当。ダメージを受けると減少する。0になるとPCは戦闘不能状態となる。  《魔力》 =5 + 【マジカル】 + 【知恵】 →MPに該当。魔法を行使する際に消費する。  《速さ》 = 【元気】 + (2 × 【知恵】) →行動順の決定に使用。また、戦闘時、命中判定における目標値となる。  《穢れ》 = 5 - 【お喋り】 →「衝撃判定」失敗時に1点ずつ上昇。「帰還判定」時に《穢れ》以下になると、PCはロストする。  《繋がり》は、マジカルガールである自分が、自分であることを証明してくれる存在の数。「帰還判定」時に使用する。初期値は0で、最大値は5。 ☆判定  「(使用能力値)D6+(使用技能値)>=(目標値)」を用いる。 ○経験点  PCの初期状態は全能力値1である。そして、その状態から100点の経験点を持っている。  【能力】を1点上昇させるためには10点使用。<技能>取得、或いはLVを1点上昇させるためには5点使用。  【能力】の上限は5、<技能>LV上限は10。 ○特殊なルール ☆魔法の行使  判定時に達成値が足りない際、《魔力》を1点消費することで、達成値を1D6点上昇させることができる。ただし、この効果は衝撃判定や帰還判定に用いることはできない。  また、《魔力》を1点消費することで、人間では行うことができないような事象を一つ、起こすこともできる。他にも、体力を全回復や、判定の振り直しも可能(衝動判定、帰還判定含む)。  そして、戦闘においても魔法を行使することができる。詳しくは「○戦闘ルール」を参照。 ☆《魔力》の回復。  基本的に、「1日」経過することで、《魔力》は初期値に戻る。  また、《穢れ》1点上昇させることで、《魔力》を1D6点回復することができる。  そして、マジカルガール同士、物理的に触れることで、《魔力》の譲渡を行なうことも可能。 ☆《繋がり》の取得  セッション中、いつでも取得することができる。マジカルガールとして、強大な敵に立ち向かうPC達にとっての大切な存在ができた際に取得すると良いだろう。上限は5つまで。  以下、取得例。 〇〇 感情:友情 「〇〇ちゃんと一緒なら私、どんなことがあっても立ち向かえる気がする!」 ☆衝撃判定  PCにとって衝撃的な、精神的安定性を失いかねない出来事があった際に用いられる受動的判定。  「【お喋り】D6+《穢れ》>=(目標値)」で行う。判定成功時、《穢れ》を1点、失敗時1D6点上昇させる。  また、《魔力》を1点消費することで、衝撃判定に再挑戦することができる。ただし、上昇《穢れ》値の振り直しは不可能。 ☆帰還判定  シナリオ終了後、PCがロストするかどうかの判定を行う。  「【お喋り】D6+《繋がり》>=《穢れ》」で行う。判定失敗時、PCはロストする。  ロスト理由はPLが決めてもよい、「真実に耐え兼ね自刃する」「ネガティに情が移り、クライカンパニーに寝返る」「戦いに耐え切れなくなり、引退する」など。  また、《魔力》を1点消費することで、帰還判定に再挑戦することができる。  帰還判定終了後、《穢れ》は初期値、つまり[5-【お喋り】]となる。 ☆クリティカルとファンブル  判定時、ダイスの面全てが1の時、ファンブルとなり自動失敗となる。また、ダイスの面全て6の時、クリティカルとなり、自動成功となる。 ○戦闘ルール  GMからの戦闘開始宣言後、《速さ》順によって、マジカルガールやネガティの行動を決める。マジカルガールとネガティが同じ《速さ》の場合、マジカルガールの行動を優先する。  好きな能力、もとい技能を使って、命中判定を行う。判定ルールは通常通りで、目標値は対象の《速さ》となる。  命中判定成功後は、「【マジカル】D6+{使用技能値}」によってダメージを決める。また、ダメージロール前に《魔力》を消費することで、ダイスを1つ増やすことができる。  攻撃対象は一人のみである。なお、エネミーに関してはGMの裁定で全体攻撃にしてもよい。  そして、味方が攻撃された際に、「かばう宣言」をしてもよい。この時、味方に与えられるダメージは全て、宣言したPCが受けることとなる。  さらに、《魔力》1点消費することで、受けるダメージを0にすることもできる。  加えて、待機宣言することで、手番を最後に回すことも可能である。  また、戦闘はマジカルガールにとって非日常的な出来事であるため、開始前に「衝撃判定」を行わせるのが好ましい。 ○成長について  セッションを終えたPCは全員、一律5点の成長点が与えられる。PCはこの成長点を使って、技能を新たに入手、或いは技能LVを上げたり、成長点を貯めて能力値上昇に活用したりすることができる。  また、ネガティ討伐時に、以下のアイテムがもらえる。 ☆P(ポジティブ)キャンディ  正の感情を信じ抜き、負の感情を打ち倒すことができたマジカルガールへ送られる、特別な魔法アイテム。  使用することで、《魔力》を最大値まで回復することができる。なお、このアイテムは使い捨てである。 ○GMをやる場合 ☆シナリオの流れ(一例) @ キボーから、マジカルガール専用の端末に依頼が入る。ネガティの調査と討伐や、クライカンパニー所属のイレギュラーネガティや、マジカルガールの調査と討伐など。 A 依頼内容の調査を始める。ネガティの発生原因や、被害規模など。好きな【能力】、《技能》を用いて、情報を入手していく。目標値はGMが定める。また、得られた情報によっては、「衝撃判定」を発生させてもよい。 B 事件に巻き込まれた人々の安全確保と、討伐対象との対峙。或いは交渉。ここで、PCが知る事実によって「衝撃判定」を発生させてもよい。 C 戦闘、或いは能動判定によってクライマックスを迎える。戦闘時は、その前に「衝撃判定」を行わせる。 D 帰還判定後、エンディング。  上記例以外のシナリオを作成してもよい。 ☆判定難易度表 1〜4:誰でもできる。 5〜6:不得意でもできる。 7〜8:普通ならできる。 9〜10:得意ならできる。 11〜12:得意でもできない時はある。 13〜14:その分野の天才ならできる。 15〜16:天才でもできない時はある。 17〜18:天才の努力次第。 19〜:神童の領域。 ☆エネミーについて  エネミーに限って、能力値の上限を10としてよい。また、経験点は青天井としてもよい。  そして、【元気】を6〜10に設定し、《体力》を50以上に設定することを勧める。PCの火力は10〜20を想定すると良い。  【マジカル】もまた、6〜10の範囲内にし、与える想定ダメージを21以上とし、一撃の重い戦いを演出すると良いだろう。  ただし、【知恵】は5よりも少なくするのが好ましいだろう。《速さ》が16を超すと、PCの命中判定が困難となる。  攻撃対象は、最もリソースに余裕があるPCを選ぶと良いだろう。エネミーにとっての一番の脅威が目につきやすいということだ。  また、エネミーは《魔力》を使わないものとするのが好ましいだろう。PCの攻撃を《魔力》によって無効化すれば、塩試合となってしまうからだ。 ☆ネガティ作りのコツ  見た目は?性格は?オリジンは一体どんな負の感情?人間に対してどう思っている?どういった魔法を使える?  この5つの質問に対する答えを埋めれば、憤怒のネガティ、嫉妬のネガティ、諦観のネガティなど、簡単に多岐にわたるネガティを作ることができるだろう。 ○最後に  セッション中、RPによっては記載したルールが邪魔となる場合が起こるだろう。その際は、GMや他PLと相談し、その卓内でのルール変更や、ルール無視を行なってもよい。  大事なのは、GMとPLで仲良く協力し、物語を作っていくという心掛けである。 ○付録 ☆キャラシ 名前: 年齢: 性別: 職業: 【元気】:1 【マジカル】:1 【知恵】:1 【お喋り】:1 《体力》:20 《魔力》:5 《速さ》: 《穢れ》:4 取得成長点:0 使用成長点:0 Pキャンディ数:0 <>LV 【】技能: [キャラ設定] ※参考例、これ通りにする必要は無い。 「セリフ」 (性格の長所と短所) (マジカルガールになった理由) (使える魔法の特徴) (世界観の把握度合) (趣味や、その他色々) ☆チャットパレット {元気}D+0>= 【元気】判定 {マジカル}D+0>= 【マジカル】判定 {知恵}D+0>= 【知恵】判定 {お喋り}D+0>= 【お喋り】判定 {マジカル}D+0 ダメージロール {お喋り}D+{穢れ}>= 衝撃判定 {お喋り}D+{繋がり}>={穢れ} 帰還判定